「システムエンジニア(SE)は残業が多い」とよく耳にしますよね。
しかし実際にはそれは本当なのでしょうか。
10年以上SEとして働いている私がズバリ申し上げます。
答えは「多い時もあれば0の時もある」です
いったいどういうことなのか、内情もふまえて赤裸々にお伝えしていきます。
SEの現状を少しでも正しく知ってもらえたら嬉しいです。
SEの残業時間は人による
SEのみんながみんな、残業だらけの日々を送っているわけではありません。
なぜなら、とても忙しいプロジェクトにいる人と、とても暇なプロジェクトにいる人で残業時間は全く異なるからです。
忙しいプロジェクトにいる人の勤務形態
とても忙しいプロジェクトにいる人は、朝から定時過ぎ、下手すれば終電間際や徹夜での作業を強いられます。
昼休憩はもちろん、夕方休憩・深夜休憩なんてただの勤怠表の名前なだけで、実際はそんな休憩時間など取れません。
トイレ休憩もままならないくらいハードな日々を過ごしています。
有休なんてとろうもんならいろんな人に迷惑をかけるので、結局取れずに消えていきます。
暇なプロジェクトにいる人の勤務形態
一方とても暇なプロジェクトにいる人の場合は、始業時間から終業時間までの勤務で、毎日きっちり定時に帰ることができます。
一見うらやましいですが、やることがなさ過ぎてこれまた苦痛な日々を過ごすことになります。
朝から特にやることもないので、資格の勉強なり、なにか役に立つかもしれないツールを作ってみたりします。
定時ジャストには退社できるよう、その数分前にはPCをシャットダウンしておくのが習慣です。
休んでもとくに誰にも迷惑かけないので、有休も遠慮なく使えます。
残業が多いプロジェクトの特徴
どうして人によってこんなに差が開いてしまうのか、なぜプロジェクトによって忙しさが違うのかを説明します。
納期が近いプロジェクト
納期が近づいてきたり、元々短いプロジェクトの場合は、間に合わせるためにメンバーに残業を強いてきます。
いや、「残業をしないと自分のタスクが終わらない」と言った方が正しいです。
スケジュールに余裕が無く、タスクの割り振り方がむちゃくちゃになってくるためです。
仕様変更の激しいプロジェクト
一度決めた仕様に沿って設計・開発作業がなされますが、その仕様が途中で変更されることがあります。
時々ならどのプロジェクトにもありますが、しょっちゅう変更されると設計・開発作業を何度もやり直すため、本来のスケジュールに戻すために残業するハメになります。
プロジェクトの最初から顧客が全ての仕様に目を通してくれていれば、この問題は防げます。
ただ残念ながら、システムが完成に近づき、顧客が仕様を理解するようになってきてから「この仕様だと業務が回らないから変更してくれ」と言ってくる場合がとても多いんです。
業務が回らないと言われれば、システムを変えるほか仕方なくなるので、結果的にプロジェクトメンバーの作業量が増えてしまうことになります。
なので「納期間近の仕様変更」は全てのスケジュールが狂う、とても恐ろしいことなのです。
人手不足のプロジェクト
IT業界は人が足りないと言われる所以です。
求めるスキルを持つ技術者がいない、人を雇うお金が無いという理由で、プロジェクトの作業量と作業メンバーが噛み合っていない場合があります。
そんな時は今いるプロジェクトメンバーで作業を消化することになります。
自分のキャパシティ以上の作業量を求められるので、必然的に残業・休日出勤が増えるのです。
残業が業界の伝統になっている
月○○時間も時間外勤務したことある
毎日終電は当たり前で、徹夜もした
自分の長時間労働歴を、過去の武勇伝のように語るSEが非常に多いです。
それはそれで「すごいですねー」と聞いておけばいいのですが、悲しいことに、それを他の人もやって当然といった風潮があります。
残業して当然。
休日出勤して当然。
終電帰り・朝帰り当然。
今ではだいぶ少なくなってはきたものの、まだまだそういった考えの人がプロジェクトのリーダー格にいることがあります。
そうなると定時で帰ろうものなら、翌日から大量のタスクを割り振られてしまいます。
「定時で帰れるんだから、もっと作業しても大丈夫でしょ?」といったかんじで…。
まとめ
SEがどうして残業が多いのか、わかってもらえましたか?
全ては参入するプロジェクトに左右されるためです。
それにプラスして、プロジェクトメンバーが入れ替わる度に歓送迎会が開かれるので、飲み会開催率も高いのです。
なのでますます帰宅時間が遅くなります。
SEの残業は多いのか
→参入するプロジェクトによる
残業が多いプロジェクトの特徴
- 納期が近い
- 仕様変更が激しい
- 人手不足
- 伝統
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