AppSheetの左メニューにあるData(データ)のうち、今回はTables(テーブル)について、各項目の意味や使い方をまとめました。
このTables画面では、アプリで使用するデータが格納されているテーブルを管理できます。
テーブルごとに適切な設定をすることで、無関係の人がデータを変更したり、勝手にデータを追加するのを防げます。
それでは、おもにFree Plan(無料プラン)でどのような設定ができるのかを見ていきます。
Tables:メインの設定項目について
Table name→テーブル名
テーブルの名前を入力します(日本語もOK)。
View(以降:ビュー)やSlice(以降:スライス)、Format Rules(以降:フォーマットルール)などで登場し、よく見る名前になります。
なので、パッと見ただけでどんなデータが入っているテーブルなのか、すぐに判断できるようなわかりやすい名前を入力します。
Slice(スライス)と同列表示されるので、わかりやすい名前にする
個人的にはスライスと同列で表示されると混乱するので、「これはテーブルです!」とひと目で判別できるようにしてます。
例えば、頭文字に「T」と付けたり、末尾に「テーブル」と付けるなどです。
Are updates allowed?→レコード操作の許可設定
このテーブル内のデータに対して、どんな操作を許可するのかを設定します。
Updates・Adds・Deletesは好きな組み合わせで設定できます。
また、Read-OnlyにするとUpdates・Adds・Deletesは選択できません。
Updates→更新
このテーブルにあるデータを、アプリから更新・編集ができるようになります。
- ON 編集・更新を許可する
※「UX→Views→Ref Views」に、このテーブルのフォームビューが自動生成される - OFF 編集・更新を許可しない
Adds→追加
このテーブルに、アプリから新しいデータを作成できるようになります。
- ON 新規データの作成を許可する
※「UX→Views→Ref Views」に、このテーブルのフォームビューが自動生成される - OFF 新規データの作成を許可しない
Deletes→削除
このテーブルにあるデータを、アプリから削除できるようにします。
- ON 削除を許可する
- OFF 削除を許可しない
Read-Only→読み取り専用
このテーブルのデータに対し、上記の操作(Updates、Adds、Deletes)を全て禁止します。
- ON 読み取り専用にする
- OFF 読み取り専用にしない
Tables:右上のボタンについて
おもに、このテーブルに対する関連情報を見るためのボタンです。
※一番右端のDeleteボタンは違います。
View Columns→列情報の画面を開く
テーブルの列情報(Dataメニュー→Columnsタブ内にある該当テーブル)に表示を切り替えます。
このテーブルの項目ごとの設定を変更したい場合に、すぐにColumns画面を開くことができるという、とても便利なボタンです。
View source→テーブルの保管場所を開く
テーブルのデータが保管されている場所を開きます。
- スプレッドシートからデータを取得している場合
→該当するスプレッドシートが開く - AppSheet Databaseからデータを取得している場合
→AppSheet Databaseの該当テーブルが開く
View sourceボタンを押すだけで、スプレッドシートやデータベースなど、取得元データにすばやくアクセスできます。
データを確認したり、データを直接編集したいときに役立ちます。
View Data→データを1,000行表示
テーブル内のデータを1,000行、表示します。
データの内容を確認するだけなら、わざわざ上記のView sourceボタンから元データを開くよりも、こっちの方がすばやく確認できます。
しかもこっちのView Dataボタンから開いたデータにはVirtual Column(仮想列)の値も表示されるので、状況に応じてView sourceボタンと使い分けると良さそうです。
Delete→テーブル削除
テーブルを削除します。
あくまでもAppSheet上のテーブルが消えるだけなので、元データであるスプレッドシートのシートやAppSheet Databaseのテーブルは削除されません。
Tables:Storage(ストレージ)欄について
テーブルで利用するデータの保管場所(=Storage(ストレージ))に関する設定を変更したり、確認できます。
Source Path→データの保管場所
データが保管されている場所を指定します。
- データがAppSheet Databaseにある場合
→AppSheet Databaseを選択 - データがスプレッドシートにある場合
→Google Sheetsを選択
+ New sourceボタンを押せば、その他の保管場所を選択できます。
現時点(2023/9/30)では以下のデータソースが選択可能です。
- Microsoft
- Dropbox
- Smartsheet
- Airtable
- Apigee
- Box
- Cloud Database
- On-premises Database
- Google Calendar
- OData(Beta)
- Salesforce
Worksheet Name/Qualifier→使用するデータ
上記のSource Path(→データの保管場所)で指定したデータベースやファイルに対して、どの部分を使うかを選択します。
- AppSheet Databaseの場合
→テーブルを選択 - スプレッドシートの場合
→シートを選択
Data Source→元データのサービス名
元データのサービス名が表示されます。
変更はできません。
Source Id→データ別のID
よくわかりませんが、おそらく元データに割り振られたIDです。
変更はできません。
Store for image and file capture→使用ファイルの保管場所 ※有料プラン専用
※Enterprise Plan(有料プラン)専用項目
アプリで使用する画像やテキストファイルを保管している場所を設定します。
また、アプリからアップロードしたファイルも、ここに保管されます。
- Default:アプリ所持者のクラウドサービス(私の場合はGoogleドライブ)に保管
Tables:Security(セキュリティ)欄について
ここでは、データのセキュリティに関する設定を行います。
Free Plan(無料プラン)だと、最初の「Filter out all existing rows?」のみ関係してきます。
Filter out all existing rows?→データ非表示
スプレッドシートやデータベース上にあるデータを、表示するかどうか設定します。
- ON 非表示にする
- OFF 表示する
「アプリからはどんどんデータを作るだけで、作ったデータはアプリで見せない」といった場合に、ONにして使います。
Security filter→表示データを制限 ※有料プラン専用
※Core Plan(有料プラン)専用項目
表示するデータを制限できます。
ここに入力した式に一致するデータしか表示されません。
「ユーザーIDが一致するデータ」のように入力すれば、ログインユーザー別に表示するデータを切り替えることができそうです。
Access mode→データへのアクセス権限 ※有料プラン専用
※Core Plan(有料プラン)専用項目
データにアクセスする際の、権限を指定します。
選択肢 | 意味 |
---|---|
as app creator | アプリの作成者としてアクセス |
as app user | 個々の利用者としてアクセス |
私は全テーブルをas app creatorに設定しているので、両者の違いはよくわかっていません。
違いがわかりしだい、追記します。
Shared?→データの共有 ※有料プラン専用
※Core Plan(有料プラン)専用項目
このテーブルのデータを、アプリの全ユーザーに共有するかどうかを指定します。
- ON 共有する
- OFF 共有しない
こちらもFree Plan(無料プラン)ユーザーとしてはよくわからないので、とりあえずONにしてます。
意味がわかりしだい、追記します。
Tables:Scale(スケール)欄について
このテーブルのデータが大量に増えてきた場合、データをどうやって分割して保存するかを設定できます。
スプレッドシートやデータベースで管理してるデータが、1つのシートやテーブルに収まりきらなくなった時に使うであろう機能です。
Enterprise Plan(有料プラン)のみ使える機能なので、Free Plan(無料プラン)の間は気にしなくてよさそうです。
Partitioned across many files/sources?→データのファイル分割 ※有料プラン専用
※Enterprise Plan(有料プラン)専用項目
データを複数のファイルに分割して保存するかどうかを設定します。
- ON 分割保存する
- OFF 分割保存しない
Partitioned across many worksheets?→データのシート分割 ※有料プラン専用
※Enterprise Plan(有料プラン)専用項目
データを複数のワークシートに分割して保存するかどうかを設定します。
「worksheets(ワークシート)」と書いてあるので、おそらくスプレッドシートのシートのことだと思いますが、詳しくはわかりません。
- ON 分割保存する
- OFF 分割保存しない
Server caching interval→キャッシュの更新間隔 ※有料プラン専用
※Enterprise Plan(有料プラン)専用項目
「サーバーキャッシュ」オプションが有効になっている場合、このテーブルのデータはAppSheetサーバーにどのくらいの期間キャッシュされますか?
とGoogle先生に翻訳してもらいました。
キャッシュの更新間隔を、
- 5 minutes:5分
- 30 minutes:30分
- one hour:1時間
- one day:1日
の中から選ぶ項目だと予想します。
Tables:Localization(ローカリゼーション)欄について
Localization(ローカリゼーション)欄では、このテーブルに対する言語設定を行います。
と言っても、設定できる項目は1つしかありません。
Data locale→データの言語
このテーブルのデータが、どの言語と地域のものかを選択します。
データが英数字であっても、日本語として使用するなら「Japanese(Japan)」で大丈夫なはずです。
Tables:Documentation(ドキュメンテーション)欄について
Documentation(ドキュメンテーション)欄も、設定できる項目は1つだけです。
Descriptive comment→テーブルの説明
このテーブルに対する説明文を入力します。
アプリのどこかに表示されることはないので、アプリ開発者向けのメモとして使えます。
なにも入力しなくても問題ありません。
さいごに
今回は、Data(データ)メニューにあるTables(テーブル)について、各項目の内容をまとめました。
Google翻訳を使ってもよくわからない項目もありますが、だいたいは網羅できています。
新しい機能や、意味が理解できた項目などがあったら、そのたびに追記していきます!
※間違っている部分があれば、コメント欄やSNSなどでこっそり教えてください。
参考文献
よくわからない項目は『Google AppSheet ではじめるノーコード開発入門』を参考にしました。
アプリ開発中も、この記事にまとめる作業でも、かなり助けてもらってます!
AppSheetでのアプリ開発を始めたばかりなら、きっとこの本が辞書の代わりになるはずです。
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