2023年8月に配信予定の『Sea of Stars』(『シーオブスターズ』)体験版を、Nintendo Switchでプレイしました。
約1時間でクリアできるほどの短さですが、ドット絵や音楽がとても懐かしく感じ、まさにスーファミ時代のRPGを彷彿とさせてくれます。
過去の名作RPG(主に『クロノ・トリガー』)とどう違うのかも少し交えながら、プレイした感想をつづっていきます。
タイトル画面
まずは最初のタイトル画面から。
水面に映る月の光や、たき火からの暖かい光が、幻想的でキレイです。
ドット絵なのにとても美しいと感じますね。
プレイ後に改めて見ると、これから始まる物語の主人公「ゼイル」と「ヴァレア」を連想させる色合いです。
- ゼイル → 火
- ヴァレア → 月
リーダーを選択
最初に、移動時の先頭キャラクター(リーダー)を選びます。
選ばなかった方も仲間として一緒に移動し、戦闘にもちゃんと参加してくれるので、どっちを選んでも大丈夫です。
さらにストーリーにも影響はないらしいので、ここは好きな方を選びましょう。
私はヴァレアを選んだので、以降の画像では、彼女が先頭の場合が多いです。
舞剣士ゼイル
夏至の日に生まれた舞剣士。
守護神ソレンの道を歩む。
武闘僧ヴァレア
冬至の日に生まれた武闘僧。
守護神ルアナの道を歩む。
基本操作
ポーンと飛んできた球体を巨人がキャッチし、キャラ同士の会話が終わると操作できるようになります。
キャラクターの移動は「左スティック」か「矢印ボタン」
コントローラーの左スティックか矢印ボタンを押せば、最初に選んだキャラクターが指示した方向へ動きます。
他の仲間は、後ろからついてきてくれます。
ドット絵ですが、スーファミ時代よりはヌルヌルとなめらかに動いてますね。
ちなみに『クロノ・トリガー』と違い、ダッシュボタンなどは無さそうです。
また、立ち止まって少し放置していると、それぞれのキャラクターが独自の動きをしてくれるので、それを見るのも楽しいです。
ここは『クロノ・トリガー』と同じで、ちょっぴりテンション上がります。
そしてなんと、泳ぐこともできます。
これはマップの探索範囲が広がりますね!
泳いでしか辿り着けない場所とかありそう…というかありました。
シンボル前で「Aボタン」
試しに、スタート地点の背後にいる巨人に近づくと、白い矢印が出てきます。
これが「調べることができるもの」というシンボルのようですね。
シンボルに向かってAボタンを押してみます。
ヴァレアが独り言を話してくれました。
ヴァレア:エクス=タルは眠っている。残念だけど、今は伝える名前がない…
どうやら巨人はエクス=タルというらしいです。
エクス=タルはもう寝てしまったようで、起こすにはなにかの名前が必要みたいですね。
巨人のキャッチボールにより島を行き来し、そのためには島や地名などの行き先名(=名前)が必要になる、といったかんじでしょうか。
だとしたら、けっこう乱暴な移動手段のような…。
親切なシンボルはいろんな場所に出てくる
ちなみにさきほどの画像の左にある「!」の看板にも、シンボルが出てきます。
宝箱や光る台座など、いろんな場所にシンボルが表示されるので、わかりやすくて親切ですね。
見つけたら積極的に調べてみるとよさそうです。
ジャンプや段差の昇り降りも「Aボタン」
少し離れた地面へのジャンプもAボタンで可能です。
ただ、ちょっとした段差でもボタンを押さないと進んでくれないので、そこはイマイチ。
もしかしたら、わざとボタンを押さずに、段差のすきまを移動する場面があるのかもしれませんね。
「Xボタン」でメニュー画面
Xボタンを押せばメニュー画面が開きます。
- キャラ枠
- 装備
- スキル
- 持ちもの
- 秘宝
- キャンプ
どれがなにやら、いろいろと気になりますね。
1つずつ見ていきましょう。
キャラクター枠
メニュー画面を開くと、キャラクター枠が5つあります。
最大5人が仲間になるのでしょうか。
想像ですが、左3人だけが一緒に行動し、残りの右2人は待機といったかんじですかね?
あと、右下には同行者の枠があります。
「ストーリー上、一緒に行動はするけど、装備を変えたりとかはできないキャラクター」という位置づけだと認識してます。
装備
キャラクターごとに、装備しているアイテムとステータスが見れます。
さらに、発言メッセージに表示されるアイコンも、じっくり見ることができます。
お気に入りのキャラクターが仲間になったら、この画面で思う存分お顔を観察できますね。
スキル
各キャラクターが持つスキルの効果と、消費MPが表示されます。
スキル名の前にあるアイコンは属性っぽいですね。
下の枠2つが鍵マークになっているので、レベルアップなどで解放し、使えるスキルが増えていくと思われます。
LボタンかRボタンを押せば、表示するキャラクターを素早く切り替えられます。
回復担当はヴァレアじゃなかった!
舞剣士であるゼイルが回復スキル持ちなのは、ちょっと予想外でした。
そしてもう1人の仲間「ガール」も、回復スキル「おやつ投げ」を持ってます。
どちらかというとヴァレアが回復担当かと思ってたので、まさか彼女1人だけ回復スキル無しとは意外です。
もしかしたらスキルが解放されていくと、回復スキルが使えるようになるのかもしれませんが、彼女にアタッカーとして活躍してもらうのも悪くないですね!
コンボ技
スキル画面で右ボタンを押すと、コンボ技が表示されます。
これは特定のキャラクターと連携して出す技です。
コンボ技を出すには、MPとは別のCPを消費します。
これも『クロノ・トリガー』っぽくて胸が熱くなってきますね!
持ちもの
手に入れたアイテムは、
- おやつ
- キーアイテム
- 食材
- 装備品
- 売れる物
にそれぞれ分類されているので、見やすいです。
(分類名は勝手につけました)
名前順とか種類順に並び替えることはできなさそうですね。
アイテム説明が雑…?
ちなみにキーアイテムには、クッキーつぼというアイテムが勝手に入ってます。
説明を見ると…
ガールがゼニス学院に忍び込んだ時のやつ。
「やつ」って、かなり雑な説明ですね(笑)。
装備品は見るだけ
持ちもの画面で装備品を見ると、装備可能キャラクターとステータスの増減を確認できます。
確認できるだけで、実際に装備させることはできません。
装備品を入手したら、まずはこの画面で確認し、次に装備画面へ移動して、決めたキャラクターへ装備させるのがよさそうです。
秘宝
持ってるだけで効力を発揮するアイテムのようです。
しかもオプションのように、効力のON/OFFが選べます。
最初から2つも持っていたので、体験版とはいえありがたい。
自分のプレイスタイルに合わせて効力を切り替えれば、より冒険が楽しくなりそうです。
キャンプ
『ドラクエⅪ』と同じようなものでしょうか?
けっきょく使わなかったので、よくわからず…。
多分、ダンジョンなどのマップにあるたき火と似たようなコマンドだと思います。
上の画像は、マップ上のたき火を調べた時のキャンプ画面です。
メニューのキャンプもこんなかんじかな?
「Yボタン」で風圧
ダンジョンでは、四角い箱を移動させて謎を解く、パズルのようなギミックがあります。
箱の前でYボタンを押せば、風圧によってキャラクターが向いている方向へ箱が移動します。
これを使って、箱を特定の場所へ移動させ、仕掛けを解いていきます。
敵もこれで吹っ飛ばせれたらいいのに。
レトロな雰囲気のマップ
ドット絵を使ったレトロな雰囲気。
そしてしっかりマップが作り込まれている印象です。
すみからすみまで探索したくなります。
ワールドマップ
キャッチボールした巨人や、寝ている赤い龍など、気になるものも見えます。
体験版では、赤い龍に関する情報はなにもなかったので、製品版ではどんなふうに攻略するのか楽しみです。
浮かぶ雲や飛ぶ鳥が見えるのは、『クロノ・トリガー』に似てますね。
ただ、歩くスピードは『Sea of Stars』の方が少し遅く感じます。
体験版で表示されるのは4ヶ所
体験版では、4ヶ所の名前が表示されます。
- 港町ブリスク
- 釣り池
- 魔導研究所の廃墟
- サンゴの滝
サンゴの滝では光田康典氏が書いた曲が楽しめる!
体験版ではサンゴの滝へ入ることはできませんが、「ゲスト作曲家の光田さんが書いてくれた」という特別な曲を聴くことができます。
光田さんというのは、『クロノ・トリガー』の音楽を手掛けた光田康典氏のことです。
そりゃもう素晴らしい曲なので、サンゴの滝の入り口にしばらく立って、音楽鑑賞することをオススメします。
街やダンジョンのマップ
描写が細かくて、しばらく見ていても全然飽きません。
草花が風でなびいてたり、村人が歩いてたりと、動きのあるマップです。
火の近くを歩くと、影も合わせて動くきます。
繊細に作り込まれていますね〜。
よく見ると、水面には建物だけでなく、操作キャラクターの姿まで映し出されています。
こんな細かいところまで、よくぞまぁ…と感動します。
宝箱は比較的、地味な色をしています。
マップにもよると思いますが、あまり目立たないので、注意深く探さないと見つけにくいですね。
近づくとシンボルが出てくるのは助かります。
こちらは魔導研究所の廃墟というダンジョンマップです。
街と違って全体的に暗めで、ライトや床が光ってて神秘的。
場所によってマップの雰囲気が大きく変わるようです。
戦闘システム
RPGで気になるのが戦闘システム。
どんなふうに敵と戦うのか、じっくり見ていきましょう。
戦闘の始め方
マップ上をうろつく敵に接触すると、場面が切り替わることなく、すぐに戦闘が始まります。
敵や味方キャラクターの立ち位置は自動で多少変わりますが、戦闘用の画面に切り替わったり、長いムービーが入らないので、連戦になっても疲れないはず。
敵は追いかけてきたり攻撃してくる
操作キャラクターを見つけたら、追いかけてきたり、攻撃してくる敵もいます。
その敵や攻撃に当たると戦闘が始まるので、遠距離攻撃してくる敵には要注意です。
「敵に見つかったら」ではなく「敵に接触したり攻撃を受けたら」戦闘開始なので、戦いたくない時は、うまく避けながら移動する必要がありそうです。
不意打ちで優位に開始
敵に後ろから接近してAボタンを押すと、不意打ちで攻撃できます。
その後すぐ戦闘が始まるのですが、不意打ちを受けた敵には少しダメージを与えられます。
戦闘を優位に進められる、ちょっとしたコツです。
他の敵に見つかってても、接触される前に、背後を取れそうな別の敵がいれば積極的に狙っていくといいです。
隠れている敵はいない?
体験版では『クロノ・トリガー』のように、特定の場所を通ると、周辺に隠れている敵が飛び出てきて強制戦闘…なんてことはありませんでした。
あれ、ちょっと悔しい気持ちになりますよね。
どうにかしてその場所を避けて歩こうとしちゃいます。
製品版でもそんな場所がないことを願います(笑)。
ターン制システム
戦闘はターン制です。
行動できる味方の中から1人選び、攻撃などのアクションをおこなうと1ターンを消費します。
行動が終わったキャラクターは灰色に表示が変わります。
味方全員のアクションが完了するまで、基本的に何もできません。
味方全員の行動が終わると、また全員(体験版では3人とも)行動できるようになります。
また、敵の頭上にある数字は「あと何ターンで行動するか」を表していて、0になると攻撃などしてきます。
敵によって残りターン数が違うので、攻撃を受ける前に倒したり、味方を回復して敵からの攻撃に備えるなど、行動順を考えながらコマンドを入力していく必要があります。
敵の残りHPがわかる便利アイテム
体験版ではガールの装備品「そろばん」の効果によって、敵の残りHPが見えるようになっています。
戦闘に慣れていない段階では、必須のアイテムです。
HPの少ない敵から倒すなどの戦略を練るのに欠かせません。
ただし、ボスのHPは見れないようです。
そこまで優しくなかったか…。
アクションコマンド
味方キャラクターのとれる行動は4つあります。
- 攻撃
- スキル
- コンボ
- おやつ
場面によって使い分けることで、多彩な戦略を繰り広げられます。
攻撃
装備している武器で、敵に物理攻撃を与えます。
攻撃対象とする敵を自由に選べます。
味方は攻撃対象にならないようです。
スキル
MPを消費して、敵にダメージを与えたり、味方を回復したりする技を出します。
キャラクターごとに固有のスキルがあるので、ひととおり試してみると楽しいです。
私はヴァレアのスキル「ムーメラン」がお気に入りで、よく使います。
ボタンを押すタイミングが効果音で少し狂うのがイヤで、このスキルを使う時だけ音はあえて消してます(笑)。
コンボ
2人以上の味方キャラクターが連携し、技を出します。
戦闘画面の左にあるCPを消費するので、使いたい場合はCPをためる必要があります。
いろんな行動でCPはたまっていくので、ガンガン使って大丈夫です。
ちなみに行動が終了して待機状態の味方でも、コンボ発動時にはちゃんと行動してくれます。
バトルを面白くするシステム
その他にも面白いシステムをいくつか挙げてみます。
使いこなして、戦闘をより楽しくしていきたいですね。
ボタン操作で威力UP
タイミングよくAボタンを押せば、攻撃回数や威力が増えて、敵に大ダメージを与えることができます。
また、敵から攻撃を受ける時に押すと、受けるダメージを減らすことも可能です。
まるで『スーパーマリオRPG』のようなシステムなので、戦闘中にボーッとしているヒマはありません。
- 強ヒット
- 攻撃(敵に攻撃が当たる瞬間)
- スキル(それぞれタイミングや操作方法が異なる)
- 強ブロック
- 敵からダメージを受ける瞬間
タイミングがうまくつかめない場合は「閃星のフレア」をON
秘宝「閃星のフレア」の効力をONにすれば、タイミングよくボタンが押せたかがわかるようになります。
慣れるまではONにしておくとよさそうです。
ちなみに私はONにしてても、強ブロックの成功率は低かったです…難しい…。
ロック解除で敵に行動させない
敵の頭上に、ハンマーや月のアイコンが表示される時があります。
敵の次の行動が、強力な攻撃の場合に出てくるもので、横のカウントが0になると発動します。
この状態をロックというらしいです。
このロックは解除することができ、表示されたアイコンと同じ攻撃を敵に加えると、対応したアイコンが消えます。
ロックを解除していくと、そのぶん敵の攻撃力が弱くなります。
アイコンを全て消すと、敵の行動自体をキャンセルさせることができます。
なのでロックされたら、積極的に解除していくことが大事です!
マナをブーストで威力UP
敵を攻撃すると、たまにマナという小さな塊が飛び散ります。
ZRボタンを押しながらAボタンを押すことで、このマナを回収(ブースト)できます。
ブーストすると、キャラクターがキラキラ光り、攻撃の威力がUPしたり、攻撃時の属性が増えたりします。
うまく使いこなせば、戦闘を有利に進められそうですね。
ちなみにこのマナの色は、回収するキャラクターによって微妙に色が変わります。
アイテムを落とす敵もいる
最後に残った敵を倒すと、アイテムが出現する場合があります。
お金だったり食材だったりと、見た目では何が獲得できるのかはわからないようになっています。
ただ、自動で獲得できるわけではなく、操作キャラクターを移動させてわざわざ取りに行く必要があるので、ちょっとめんどうだなーと感じました。
その他の魅力的な要素
『Sea of Stars』の魅力はこれだけではありません。
その他、気になった要素をピックアップしていきます。
個性的なキャラクターの育成
戦闘で経験値を獲得することで、キャラクターのレベルが上がります。
レベルアップ時は特別な画面が出てきて、キャラクターごとにステータスの上昇値が確認できます。
ここまでは普通のRPGですが、さらにボーナスとして4つのステータスの中から1つだけ選び、追加でステータスUPさせることができます。
これも『スーパーマリオRPG』と同じですね!
この画面ではレベルアップしたキャラクターのステータスは確認できますが、全キャラクターのステータスは見れません。
なので事前にどのステータスを伸ばしたいのか、各キャラクターの育成方針を決めておかないと、このタイミングでとっても悩むことになります。
サブゲーム
冒険の息抜きになりそうな、サブゲームも用意されていました。
釣り
水辺では釣りができます。
左スティック(もしくは矢印ボタン)とAボタンだけで操作できるので、比較的カンタンなはずですが、私にはけっこう難しかったです。
冒険そっちのけで、釣りに没頭する人も出てくると予想されます。
料理
キャンプ中に料理をしておやつを作れます。
ですが、ただボタンを長押しするだけで料理が完成するので、「これ…いる?」ってのが正直な感想です。
難易度の高いおやつを作るには、複雑な操作が必要になってくる…のかもしれません。
総評:古きよき時代の良いとこ取りRPG
説明書がなくても直感で操作でき、馴染みのある戦闘システムなので、スムーズに冒険を始められます。
繊細なドット絵、心躍る音楽、夢中になれるバトル、胸が熱くなるストーリー…。
『クロノ・トリガー』や『スーパーマリオRPG』をプレイしたことのある人なら、あの頃の懐かしい名作RPGをもう一度体験したくなるハズ!
それがこの『Sea of Stars』でも味わえる予感がします。
少しでも興味がわいたなら、ぜひ無料の体験版をプレイしてみてはいかがでしょうか。
『Sea of Stars』の配信日はいつ?
『Sea of Stars』の公式サイトには2023年8月29日と書かれていますが、My Nintendo Storeには「配信予定日:2023年8月30日」と記載されています。
もしかすると、外国語版と比べて日本語版は1日遅れでの配信となるのかもしれませんね。
それと、パッケージ版の情報が無いので、ダウンロード版のみの配信になりそうです。
配信日までもうすぐ…。
その前に体験版で予習がてら、光田氏が書いた曲を聴きながらサンゴの滝の冒険をイメトレしておきますか!
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